第四号

第四回:ケーススタディ「米国西本貿易(株)」
高品質な「多拠点向け広域イーサネット」を低コストでご提供

米国カリフォルニア、ロサンゼルスを中心に16拠点を構える米国西本貿易(株)は、2006年夏に拠点間ネットワークの基盤をフレームリレーからIIJ America(IIJA)の広域イーサネット(L2)に移行。米国・カナダの広範な地域に展開する多数の拠点を統合するネットワーク構成により、拠点業務の効率化と運用への負担を軽減するのが目的だ。WANの設計・構築から運用・管理・保守までの一元管理により運用の省力化などが評価された。

米国西本貿易(株)
HQ:13409 Orden Drive, Santa Fe Springs, CA 90670
設立:1960年7月
資本金:60万ドル
社員数:650名
西本貿易グループ(本社:東京)の米国法人として、日本食を中心とする各種アジア食品の輸入・卸販売・配送会社の最大手。主要食品メーカーからの調達に加え、世界各地での商品開発・輸入も進めている。現在では全米及びカナダ地域16拠点のネットワークを生かした事業展開を推進している。
http://www.nishimototrading.com/

切替前のネットワークの問題点

国土の広い米国・カナダでの16拠点にて行われる商品の受発注業務、それに伴う各種帳票の作成や、商品・顧客管理情報の共有は米国西本貿易では根幹の業務である。米国本土内の拠点はフレームリレー網を用い、HQをハブとしたネットワーク構成であった。また、カナダの拠点はInternet VPNにてHQにアクセスしていた。インフラからネットワークの運用まで長年にわたり米キャリアが提供していたが契約満期を機にネットワーク見直しを行い、以下の問題点を挙げていただいた。

問題点1:帯域 ネットワークの遅延、パフォーマンスの悪さ
問題点2:技術力 ネットワーク運用、その他技術への細かな対応
問題点3:サポート 統合されていないサポート窓口

このような問題を解決するためにネットワークの入れ替えプロジェクトがスタートした。各事業者のネットワーク提案を検討した結果、IIJAの広域イーサネット(L2)を採用。その決め手は「コストパフォーマンスと技術力とサポート窓口の一本化です。現状のフレームリレーよりもコストが安く、その他の多様なニーズに対応したネットワーク構成を提案してくれたIIJAの技術力とファイアウォールやネットワークなどのすべての窓口の一本化によりIT管理者の負荷を軽減してくれる点はとても魅力的でした。」と同社ITシニアアナリスト柴田氏よりコメントをいただいた。

帯域

米国西本貿易ではフレームリレーを使って基幹システム、メール、ファイルサーバ、インターネット接続などのデータを通信していたが、近年の著しい情報量の増加にともない各拠点の384Kbpsの帯域が圧迫されていた。そのため帯域を1.5Mbpsまであげようとしたが、既存のフレームリレーでは技術的に困難であり、コストが非常に割高になってしまうため断念。フレームリレーにかわる広帯域でコストパフォーマンスが良いネットワークが必要だった。

IIJAの広域イーサネットにて米国本土の帯域を1.5Mbpsにアップグレードし、コストも現行の約25%減を達成。また、HQ以外の拠点での基幹システム等へのアクセス速度が向上し業務が円滑に行なえるようになった。

技術力

リスクヘッジ:
これまでのネットワーク構成はロサンゼルスのHQをハブにしたネットワーク構成だったため、HQに災害など何か問題があればHQ以外の拠点からの通信が途絶えてしまい非常にリスクが高かった。

データセンターを中心にしたネットワーク構成に移行、HQに障害があっても他の拠点への影響のリスクをヘッジさせた。また、同時期にバックアップ用のDSLの導入も行い、アクセス回線の完全冗長化が達成された。

SNAプロトコル:
基幹システムのプラットフォームであるAS400用プリンタがSNAプロトコルのみにしか対応していないものが大部分であるため、新しいネットワークでもSNA通信が行なえることが必須であった。また、既存プロバイダの設定の不具合により、カナダの1拠点において、TCP/IPプリンターからの帳票印刷が出来ないという現象が発生していた。

IIJAエンジニアによる事前検証により広域イーサネットでもSNA通信は問題なく行なえ、同時に既存プロバイダの設定ミスも修正し、カナダの1拠点での印刷の問題も解消された。

Remote VPN:
Remote VPNが20人程度のアクセスでアクセス制限がかかり、アクセスできなくなるケースが多々あった。問題なく快適にRemove VPNが出来る方法が必要だった。

Remote VPN機器をIIJAのマネージサービスに変更いただき、機器をアップグレード。結果としてスピードは約35-40%の改善、同時アクセスのキャパシティも大幅に増加した。

切替プロジェクト管理:
既存プロバイダとの契約満了前まで残り2ヶ月半と、短期間で16拠点のネットワークの切替を行いつつ、通常業務にも支障を与えないプロジェクト管理が必要だった。

ネットワーク構成をシンプルにしたため、ITが専門でない各拠点の現地スタッフの方々でもネットワーク切替が負担にならずに、誤りなく行えるように事前準備を行った。実際の切り替えはネットワーク機器の単純な付け替えのみとなり、通常業務への影響を極力抑え、契約満了前までの全拠点切替に対応した。

サポート力

既存プロバイダの米キャリアはファイアウォールの設定変更依頼窓口とその他のネットワーク変更作業連絡先が別であったため、サポート体制や設定内容に一貫性がなく、保守面にてIT管理チームに負担がかかっていた。

IIJAのサポートは総合的にネットワークを理解した上で365日24時間の監視、運用を提供している。また、障害対応の窓口も一本化されているため、IT管理チーム側の負担が軽減した。

ネットワーク設計から運用監視、E-MailまでIIJAのトータルソリューションを活用

今回のネットワーク切替に伴い、管理及びその構成に限界がきていた自社運用のメールサーバもIIJAのメールアウトソースソリューションに切り替えた。16拠点すべてのネットワーク全体の監視とメール運用をIIJAに委託しIIJAのトータルソリューションを活用している。これにより「万一の障害時にもサポート窓口は一つでIT管理の負担が軽減した。また各拠点の従業員にも信頼性の高いソリューションを提供することが出来るようになり、特に、最重点である基幹業務の安定性と効率も向上することができました。」と同社ITマネージャー田畑氏は評価する。

「短期間での全拠点切替や、ネットワークの設定ミス修正による印刷の問題の解消等、IIJAの技術力の高さには関心しています。その技術力を使って今後の新たな提案に期待をしています。」と田畑氏は述べる。将来的にはIIJA独自POP設備での運用を行なっているコロケーションなどの新たな提案に期待をお寄せいただいた。