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バーチャルホスティング(以下ホスティングと略します)の技術として、複数のアカウント(利用者)を1つのサーバ(ハードウェア)の中で共有するタイプのサービスが、従来から主流となっています。技術的な変化という側面で見ますと、1999年頃まではハードウェアとサーバプログラムの共有は可能でも、IPアドレスを共有する事ができなかったため、1ユーザに1つのIPアドレスが割り当てられていましたが、その後のIP枯渇問題重視の流れから、IPアドレスも共有できる技術へと発展しました。
ところが、ハードウェアやサーバプログラムを複数のアカウントで共有するということは、サービスを安価で利用できる反面、同じサーバへ収容
されている他ユーザの使い方によっては、サーバ全体が重くなったり、他人のファイルを覗き見出来てしまう、といったセキュリティ問題等、
利用するにあたっては、注意を要する部分があります。また、自分自身のCGIなどが、サーバに大きな負荷をかけてしまった結果、他のユーザにまで
悪影響を及ぼし、ホスティングプロバイダから警告を受けたりと、まさしく、共用ホスティングサーバはアパートやマンションと同じ「共同利用な環境」
にあると言えます
そういう意味で、本格的なウェブサイトを立ち上げる場合には、必然的に「専用ホスティングサーバ」を選択する必要がありました。これであれば、他人に迷惑をかけることもなく、サーバ資源を100%フルに活用する事が可能となるためです。広いディスクスペース、大容量メモリ、高速CPU・・・。共用ホスティングサーバを「アパート」や「マンション」に例えましたが、この専用サーバは、まさに「一戸建ての家」と言うことができます。しかし、一人で1つのサーバを占有するため、利用価格も高くなってしまうことから、移行が難しいというユーザもたくさんいらっしゃるかと思います。
そこで登場するのが、「VPSホスティング(もしくはVDSホスティング)」。
VPSは「Virtual Private Server」の略で(VDSはVirtual Dedicated Serverの略)、仮想的に専用サーバを実現する技術の総称です。VPSではハード
ウェアを共有する部分は今までの共用ホスティングと同じなのですが、大きな違いが三点あります。
(1)各アカウントが利用できるサーバリソースの制限が可能
(2)専用サーバと同じように管理者権限(root権限)を利用することが可能
(3)各利用者の間に壁を作ってセキュリティを高めている
では、それぞれの特徴を、もう少し深く見ていくことにしましょう。
まずは1番の「サーバリソースの制限」という点についてです。これはVPSを利用する最大のメリットではないでしょうか。先ほど書いた共用ホスティングサーバの問題として、「他アカウントからの影響」によって起こるサーバパフォーマンスの低下や、逆に自分自身がCGI等によって、他アカウントへ悪影響を与えてしまう問題を、この機能によって抑える事が可能となりました。初期の共用ホスティングでは、サーバの資源を誰もが最大限使える状態でしたが、VPSでは、それぞれのアカウントが利用できる資源を制限することにより、他のアカウントが利用できる資源を残すことができます。もうこれで「あなたのCGIが重過ぎますよ!」と警告を受ける心配も無くなりました。
次ぎに、2番の「root権限」について見てみましょう。従来の共用ホスティングでは考えられませんでしたが、VPSでは「root権限」が利用できるようになります。root権限を利用するという事は、Webサーバやメールサーバ、データベースサーバなど何でも好きなプログラムを自分でインストールしたり、設定変更を行なうことが可能になります。逆にこのroot権限が無い場合は、予め用意されているプログラムやミドルウェアしか、利用することができません(いわゆる従来型の共用ホスティングサービスの場合)。例えばデータベースの場合、ある人はMySQLが使いたいと思っていても、他の人はPostgreSQLを使いたいというケースもあるはずです。メールサーバも同じで、sendmailやqmail、postfixなど、人によって利用したいソフトウェアは様々です。そういった場合でも、自分自身でソフトウェアを選択し、インストールする事ができるのがVPSホスティングです。これはまさしく「仮想専用サーバ」と呼ぶに相応しい機能ではないでしょうか。
最後は、3番目の「壁を作ってセキュリティ確保」という点です。従来の共用ホスティングでは、場合によっては他人のファイルを覗き見出来てしまうというケースがありました。公開を目的とするデータのみがサーバ上にある場合はよいのですが、例えばショッピングカートなどのCGIをサイトで扱っていた場合、その顧客データが他人からも覗き見られてしまうかもしれない・・・という危険に晒されるわけです。VPSはハードウェアを共有していたとしても、専用サーバと同じように他の利用者からは自分の利用する環境内(区画内)へは立ち入ることが出来ない仕組みになっています。データのセキュリティが大幅に向上するという点も、VPSを利用するメリットの1つです。
このように、近年のホスティングサービスは、従来型の共用ホスティングから仮想専用サーバ「VPSサービス」へと発展しました。現在でも従来型共用ホスティングはよく利用されるサービスの1つではありますが、セキュリティや自由度の高さから、VPSホスティングへの注目度が更に今後も伸びていくかと思われます。
IIJ Americaでは、近日このVPSホスティングサービスの提供を予定しています。
ご興味がございましたら、newsletter@iij-america.comまで、ぜひ一度お問い合わせください。
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